直線距離と道路距離の違い
地図上で二つの地点を結ぶ最短の線は、道路の形や川、線路、通行できない敷地を考慮しない直線距離です。一方、車のルート検索に表示される距離は、選んだ道路をたどる走行距離です。曲がり道や迂回があると、道路距離の方が長くなります。
ガソリン代は車が実際に進む距離に応じて使う燃料から計算するため、原則として道路ルートの距離を使います。直線距離は、二地点間のおおよその位置関係を比べるには便利ですが、そのまま燃料費の計算へ入れると短く見積もることがあります。島や山を挟む場所、橋やトンネルの入口が離れている場所では差が特に大きくなります。
Googleマップには地点間の距離を測る機能もありますが、複数の地点を結ぶ線分の合計を示すものです。車の経路距離を知りたい場合は、地図をクリックして点を置く方法ではなく、出発地・目的地を指定した車のルート検索を使ってください。
Googleマップで車の距離を確認する手順
- 出発地を正確に指定する:住所、施設名、または現在地を選びます。広い施設は入口や駐車場の位置が違うことがあるため、実際に出発する場所に近い地点を指定します。
- 目的地を入力して経路を開く:「経路」から車の移動手段を選びます。徒歩や公共交通の距離ではなく、車のルート候補を表示してください。
- 実際に使う候補を選ぶ:複数の候補がある場合は、普段使う道路、有料道路の利用予定、訪問先の入口を確認して選びます。
- 表示された距離を記録する:片道か往復かを分け、必要なら出発地、到着地、経路、確認日もメモします。距離は経路の選択や道路状況により変わることがあります。
パソコンとスマートフォンではボタン名や配置が異なることがあります。画面の案内が見つからない場合は、Googleマップの公式ヘルプで現在の操作を確認してください。どの端末でも、最後に確認すべき値は車のルート候補に表示される距離です。
「距離を測定」機能を使う場面
パソコンでは地図上の地点を右クリックし、「距離を測定」を選んで別の地点をクリックすると、その点までの直線距離を確認できます。さらに点を追加すると、各点を結ぶ線分の合計が表示されます。スマートフォンでは地図上を長押しして地点を置き、場所のメニューから距離を測る機能を選ぶ方法があります。アプリの更新により手順や表示名が変わる場合があります。
この機能は、地図上で二地点の位置関係を比べたり、徒歩で道を通らない範囲の距離を大まかに調べたりするときに役立ちます。ただし、線は道路に沿って自動で曲がりません。交差点、橋、進入制限、道路の向きも反映しないため、車の走行距離としてガソリン代計算に使うのは避けましょう。
経路設定で見積もりを実際の移動に合わせる
同じ出発地と目的地でも、高速道路を使うか、一般道を選ぶか、通行料を避けるかで距離が変わることがあります。見積もりを作るときは、実際に運転する予定の条件に近いルートを選びます。費用の比較が目的なら、高速道路を使う経路と一般道の経路をそれぞれ記録し、ガソリン代と通行料金を別々に比べると判断しやすくなります。
- 出発地と到着地は、建物名だけでなく実際の入口や駐車場所まで合わせる。
- 有料道路を使う予定ならその経路、使わない予定なら一般道の候補を選ぶ。
- 複数の訪問先がある場合は、立ち寄る順番に地点を並べて区間ごとに距離を確認する。
- 帰りに別の道を通る予定なら、往路と復路を別々に調べて合計する。
交通状況に応じて到着時間は変化しますが、当日の実走距離は工事や迂回、駐車場への進入経路でも変わります。地図の距離は事前の見積もりとして扱い、精算や記録で実績距離が必要な場合は、走行ログや社内指定の記録方法を優先してください。
道路距離からガソリン代を計算する式
車の道路距離が分かったら、燃費とガソリン単価を使って燃料費を見積もれます。基本式は「走行距離 ÷ 燃費 × ガソリン単価」です。距離をkm、燃費をkm/L、単価を円/Lで入力すると、答えは円になります。
燃費は、可能なら自分の車で複数回給油した記録から求めた実燃費を使います。カタログ燃費しか分からない場合は仮の値として使い、渋滞、坂道、空調、荷物、短距離走行などで実際の燃費が下がる可能性を見込んでください。ガソリン単価も、比較したい給油価格に合わせます。
往復85kmの計算例
例として、地図の車ルートで往路42km、復路43km、合計85kmと表示された場合を考えます。燃費を16km/L、ガソリン単価を175円/Lと仮定すると、85 ÷ 16 × 175 = 929.6875円です。概算額を1円単位に丸めれば約930円になります。この単価と燃費は説明用の仮定で、現在の平均価格や特定車種の保証値ではありません。
| 往路・復路の道路距離 | 42km + 43km = 85km |
|---|---|
| 燃費・単価の仮定 | 16km/L・175円/L |
| 必要な燃料量 | 85km ÷ 16km/L = 約5.31L |
| ガソリン代の目安 | 約5.31L × 175円/L = 約930円 |
距離別の費用を簡単に比べたいときは、同じ燃費と単価を使って計算します。出発地や燃費条件の異なる数字を混ぜると比較できなくなるため、条件を表に添えておくと後から見直しやすくなります。
片道・往復・複数地点の数え方
往路と復路で同じ道を使うなら、片道距離を2倍にした値をおおよその往復距離として使えます。ただし、帰りに別の施設へ寄る、渋滞を避ける、入口が反対側にあるなどで経路が変わる場合は、それぞれの区間を別に調べて合算してください。片道だけの移動を往復として扱うと、費用を二重に見積もるので注意します。
複数の訪問先を回る場合は、出発地から1件目、1件目から2件目、最後の訪問先から帰着地まで、実際の順番で区間を分けると計算しやすくなります。自宅から最初の勤務先までの移動など、業務交通費に含めてよいか判断が必要な区間は、距離計算とは別に社内規程を確認してください。
距離と燃費の誤差を抑える方法
地図の距離は、選んだ経路の長さであって、車の燃料消費量そのものではありません。工事による迂回、駐車場内の移動、訪問先の変更は表示距離に含まれないことがあります。精算に実績が必要なら、出発時と帰着時のメーター、走行記録、訪問先の一覧など、会社が認める記録で補ってください。
燃費も一定ではありません。市街地の停止発進、坂道、寒暖差、タイヤの空気圧、積載量、運転方法が影響します。数円単位まで細かく見積もるより、実燃費を定期的に記録し、距離と単価の前提を揃える方が現実に近づきます。給油価格が変わる場合は、計算を作成した日や単価も残しましょう。
結果は事前計画や比較の目安です。会社への申請額は、Googleマップ上の距離や一般的な燃費式だけで決めず、指定された距離の取り方、固定単価、領収書の扱い、端数処理の規定に合わせてください。
通勤・業務の交通費精算で使う注意点
通勤ルートの確認と、勤務中に取引先や現場へ移動した交通費の精算では、適用する社内制度が異なる場合があります。通勤手当の非課税限度額を、業務移動のガソリン代へそのまま当てはめないでください。会社が通勤経路を届け出制にしている場合も、地図の距離と認められる通勤距離が同じとは限りません。
業務利用では、訪問目的、出発地と訪問先、実際に走った区間、会社指定の算定方法を整理します。固定の1km単価方式なら距離に会社単価を掛け、実費精算なら領収書などの根拠を添えるなど、規程に従ってください。ルート検索は距離確認の補助として利用し、申請前に経理や上司へ必要書類と端数処理を確かめましょう。
通勤手当の距離や支給額を調べる場合は、マイカー通勤の交通費計算ガイドも参考になります。距離と燃費からの基本式を確認したい場合は、距離からガソリン代を計算する方法をご覧ください。
よくある質問
Googleマップだけでガソリン代も計算できますか?
道路距離を確認できますが、車の実燃費や給油単価を反映した金額は別に計算します。道路距離を燃費で割り、使うガソリン量に単価を掛けてください。ガソリン代計算ツールでは、距離・燃費・単価を入力して費用の目安を確認できます。
「距離を測定」に出る数字をガソリン代計算に使えますか?
車の走行距離としては使わないでください。この機能は地図上の地点を結ぶ直線距離を測るため、道路の曲がり方や通行可能な道を反映しません。車のルート検索に表示される距離を使います。
往復の道路距離が片道と違う場合はどうしますか?
往路と復路を個別に調べて足します。往復が同じ経路なら片道の2倍を目安にできますが、帰りに別の道を通る場合や寄り道がある場合は、その実際の区間を追加してください。
燃費はカタログ値と実燃費のどちらを使いますか?
大まかな比較ならカタログ値も使えますが、実際の支出に近い概算には給油記録から求めた実燃費が適しています。普段の走行条件に合った値を使い、単価と一緒に計算条件を記録しましょう。
まとめ
Googleマップでガソリン代を見積もるときは、車のルート検索から道路距離を確認します。「距離を測定」は直線距離を知るための機能です。片道・往復や経路条件を揃え、道路距離÷実燃費×ガソリン単価で費用を試算したうえで、精算には会社の規程と必要書類を確認してください。
参考情報
- Google マップ ヘルプ:地点間の距離を測定する(地図上の距離測定機能の案内)