2026年04月26日公開

マイカー通勤の交通費計算|1kmいくら?ガソリン代・通勤手当・非課税限度額の考え方

車で通勤していると、「会社から支給される通勤手当は足りているのか」「1kmあたり何円で見ればよいのか」「税金上はどこまで非課税なのか」が分かりにくくなりがちです。この記事では、マイカー通勤の交通費を家計と会社申請の両方で使える形に整理します。

Mika Tanaka 交通費リサーチャー 読了時間: 算出中
マイカー通勤の交通費計算を表す車、ガソリン代、通勤手当のイラスト
マイカー通勤は「燃料費」と「会社支給額」と「非課税限度額」を分けて見ると判断しやすくなります。
更新時点:2026年4月26日。税務上の非課税限度額は国税庁の2026年4月1日現在法令等の案内を確認し、ガソリン価格や燃費は変動する前提で計算例を作っています。

まず結論:1kmあたり単価の出し方

マイカー通勤の交通費をざっくり知りたいなら、最初に見るべき数字は1kmあたりの燃料費です。計算式はとてもシンプルで、ガソリン価格を実燃費で割ります。ガソリン価格が175円/L、実燃費が15km/Lなら、1kmあたりの燃料費は約11.7円です。

1kmあたり燃料費

ガソリン価格(円/L) ÷ 実燃費(km/L) = 1kmあたりのガソリン代

ここで大事なのは、カタログ燃費ではなく、できるだけ自分の通勤ルートに近い実燃費を使うことです。信号が多い市街地、渋滞のある幹線道路、坂道が多い地域、冬場の暖機や夏場のエアコン使用では、同じ車でも燃費が変わります。会社提出用に厳密な金額を作る場合でも、家計管理の目安を作る場合でも、普段の給油記録から実燃費を出しておくと計算がぶれにくくなります。

ガソリン価格実燃費1kmあたり燃料費向いている目安
175円/L12km/L約14.6円/km渋滞が多い普通車・SUV
175円/L15km/L約11.7円/km一般的な普通車
175円/L20km/L約8.8円/km燃費のよいコンパクトカー
175円/L25km/L約7.0円/km軽自動車・ハイブリッド車

上記は計算例です。実際のガソリン価格は地域や週によって変わるため、最新値は資源エネルギー庁の石油製品価格調査や近隣スタンドの価格で確認してください。

マイカー通勤の月額交通費を計算する式

月ごとの通勤ガソリン代は、片道距離、往復、出勤日数、実燃費、ガソリン価格を組み合わせて出します。会社の通勤手当が「片道距離 × 会社の単価 × 出勤日数」で決まる場合でも、実際の支出を見るならガソリン代の式を別に持っておくのがおすすめです。

月額ガソリン代

片道距離 × 2 × 出勤日数 ÷ 実燃費 × ガソリン価格

たとえば片道12km、月20日出勤、実燃費15km/L、ガソリン175円/Lなら、月間走行距離は480kmです。ガソリン使用量は32L、月額ガソリン代は5,600円になります。この金額はあくまで燃料費だけなので、職場の駐車場代、有料道路代、駅まで車で行く場合の駐車場代は別に足します。

通勤ルートが固定されている人は、スマホの地図アプリで片道距離を一度確認し、当サイトのガソリン代計算ツール燃費計算ツールで自分の条件を保存しておくと、ガソリン価格が変わったときも再計算しやすくなります。

片道距離別の計算例

ここではガソリン価格175円/L、月20日出勤として、実燃費の違いによる月額ガソリン代を比較します。通勤手当の支給額と見比べると、「実費としては足りているか」「会社規程の単価が現実に合っているか」を判断しやすくなります。

片道距離月間走行距離実燃費12km/L実燃費15km/L実燃費20km/L
5km200km約2,917円約2,333円約1,750円
10km400km約5,833円約4,667円約3,500円
20km800km約11,667円約9,333円約7,000円
35km1,400km約20,417円約16,333円約12,250円

この表を見ると、同じ片道20kmでも、実燃費12km/Lと20km/Lでは月に約4,667円の差が出ます。年間では約56,000円の差です。通勤距離が長い人ほど、燃費のよい車種を選ぶ、タイヤ空気圧を整える、急加速を減らすといった小さな改善が家計に効いてきます。

一方で、会社の通勤手当は必ずしも「実際にかかったガソリン代を全額補てんする制度」とは限りません。距離別の固定額、公共交通機関の定期代との比較、会社指定の最短経路、出勤日数による日割りなど、運用は会社ごとに違います。家計上の実費と会社からの支給額は、分けて管理するのが現実的です。

通勤手当と実費は同じではない

マイカー通勤で混乱しやすいのは、実際のガソリン代会社が支給する通勤手当所得税上の非課税限度額がそれぞれ別の概念だという点です。実費が月9,000円でも会社支給が8,000円のことはありますし、会社支給が非課税限度額を超えれば、その超過部分は給与として扱われます。

項目意味確認先
実際のガソリン代自分が通勤で消費する燃料費走行距離、実燃費、ガソリン価格
会社の通勤手当会社規程に基づいて支給される金額就業規則、給与規程、社内申請ルール
非課税限度額所得税上、一定額まで給与課税されない上限国税庁の案内、給与担当者

会社に相談するときは、「ガソリン代が上がったので手当を上げてほしい」とだけ伝えるより、片道距離、月間走行距離、実燃費、直近のガソリン単価、現在の支給額を表にして出す方が話が進みやすくなります。制度変更の判断は会社側になりますが、数字をそろえておけば、少なくとも実態を説明しやすくなります。

車通勤の非課税限度額

国税庁の「マイカー・自転車通勤者の通勤手当」では、2026年4月1日現在法令等として、マイカーなどで通勤している人の1か月あたりの非課税限度額が片道距離ごとに示されています。通勤手当がこの限度額を超える場合、超える部分は給与として課税されます。

片道の通勤距離1か月あたりの非課税限度額
2km未満全額課税
2km以上10km未満4,200円
10km以上15km未満7,300円
15km以上25km未満13,500円
25km以上35km未満19,700円
35km以上45km未満25,900円
45km以上55km未満32,300円
55km以上65km未満38,700円
65km以上75km未満45,700円
75km以上85km未満52,700円
85km以上95km未満59,600円
95km以上66,400円

さらに、一定の要件を満たす駐車場等を利用する場合は、距離区分ごとの金額に1か月あたりの駐車場等の料金相当額を加算できる扱いがあります。ただし上限は5,000円です。有料道路を利用する場合や、電車・バスとマイカーを併用する場合は、合理的な料金の額との合計で考えるケースもあります。いずれも最高限度額や要件があるため、給与担当者と国税庁の最新案内を確認してください。

ここで注意したいのは、非課税限度額は「会社が必ずその金額を支給しなければならない額」ではないことです。会社の支給ルールは会社規程で決まります。非課税限度額は、支給された通勤手当のうち、所得税上どこまで給与課税されないかを見るための基準です。

会社申請前の確認リスト

マイカー通勤の申請や見直しをするときは、感覚ではなく、再計算できる数字として整理しておくと安心です。特にガソリン価格が上がった時期や、引っ越し、勤務先変更、車の買い替えがあったときは、通勤手当と実費の差が大きくなりやすいです。

  • 片道距離は、会社が認める合理的な経路で確認したか
  • 月の出勤日数は、固定か日割りか
  • 燃費はカタログ値ではなく、できるだけ実燃費で見ているか
  • ガソリン価格は直近の地域相場に近いか
  • 駐車場代や有料道路代を含める必要があるか
  • 会社規程の支給単価、上限、必要書類を確認したか
  • 非課税限度額と会社支給額を混同していないか

家計管理では「実際に財布から出ていく金額」を見るのが基本です。一方、給与明細や税金の話では、会社が支給した通勤手当のうち、どこまでが非課税かを見る必要があります。目的が違うので、同じ交通費という言葉でも、使う表と計算式を分けておくと迷いません。

FAQ

ガソリン価格を実燃費で割ると、1kmあたりの燃料費が出ます。ガソリン175円/L、実燃費15km/Lなら約11.7円/kmです。ただし会社の支給単価は会社規程によって異なります。

必ずもらえるという意味ではありません。非課税限度額は税務上の上限であり、実際の支給額は会社の就業規則や給与規程で決まります。

2026年4月1日現在の国税庁案内では、一定の要件を満たす駐車場等を利用している場合、距離区分の金額に1か月あたりの駐車場等の料金相当額を加算できる扱いがあります。上限は5,000円で、2km未満など対象外になるケースもあります。

まとめ

マイカー通勤の交通費は、まず「ガソリン価格 ÷ 実燃費」で1km単価を出し、片道距離、往復、出勤日数を掛け合わせると月額の目安が見えてきます。そのうえで、会社の通勤手当、駐車場代や有料道路代、所得税上の非課税限度額を分けて確認するのが実務的です。

通勤は毎月続く固定費なので、少しの単価差でも年間では大きな金額になります。ガソリン価格が変わったとき、勤務日数が変わったとき、車を買い替えたときは、当サイトのガソリン代計算交通費計算ツールで一度見直しておくと、家計にも会社申請にも使いやすい数字が残せます。

執筆・確認メモ

本記事は、マイカー通勤者が会社申請や家計管理で再利用しやすいよう、計算式、距離別例、税務上の非課税限度額を分けて整理しています。

制度や価格は変わるため、税務上の最終判断は国税庁、社内支給額は勤務先の給与規程、ガソリン価格は最新の地域相場を確認してください。